近ごろ、「地域の魅力をSNSで発信したい」「SNSで地域を活性化したい」と考えている自治体は増加傾向にあります。
SNSで情報を取得するユーザーが増加している現状では、地域活性化にもSNSを利用すべきといった考えが普及してきたからでしょう。
本記事では、SNSを地域活性化に活用するためのノウハウについて解説しますので、SNS運用で地域を盛り上げたいと考えている方は参考にしてください。
こんにちは。アンテナライターチームです。
この記事で分かること
- ・SNS運用は「戦略」と「継続」が重要
- ・地域の特徴や魅力を多くの人にいかに伝えるのかを考え、長い期間をかけて発信していくことが大切
- ・SNSと並行してホームページやECサイトなどWEBサービスを用意することで、情報発信の信頼性が増し、ブランディングが確立しやすくなり
目次
SNSで地域活性化させる目的とは
多くの地域では、問題解決の手段としてSNSの運用を検討、開始しています。
しかしなぜSNSが選ばれるのでしょうか?
ここでは、数あるマーケティング手法のなかから、SNSが選ばれる理由について解説していきます。
コロナで落ち込んだ地方経済・観光
新型コロナウイルスの蔓延により、観光ビジネスはかつてないほどの危機にさらされました。
国内観光客の減少に加えて、外国人観光客が激減した影響で廃業に追い込まれた施設も少なくありません。
これらの状態から地域活性化を目指すなら、外国人観光客をはじめ、これまで利用の少なかった若年層に地域の魅力を発信し、旅先の候補に選んでもらう必要があります。
SNSは外国人や若年層の利用が多く、拡散力が強いため、地域の魅力を伝えるためのツールとして適していると言えるでしょう。
リモートワークによる地方移住やワーケーション
コロナ禍の影響で、多くの企業が自宅等で仕事をするリモートワークを取り入れました。
その流れを受け、現在もリモートワークを継続している企業も多くあります。
場所を選ばない環境で仕事ができるなら会社の近くに住む必要はないと考え方から、都会を離れ、自然豊かな地方へ移住する方が増えてきています。
また、リモートワークを活用しながら観光地などで旅行も楽しむといった「ワーケーション」が注目されるようになってきました。
観光業の落ち込みを挽回すべく、これらの新しい需要に応えることで地方経済の活性化を図る自治体が急増しています。
「リモートワーク」「ワーケーション」を活用するビジネスパーソンの多くは、SNSを利用しているため、SNS運用は有効と言えます。
地域に目を向けてもらう
多くの地域において、呼び込みたいターゲット層はスマートフォンを持っている可能性が高く、ニュースやエンタメ情報をスマートフォンで取得しています。
知りたい情報をSNSで得ていることも多いことから、SNSでの情報発信はターゲット層に届きやすくなるでしょう。
その結果、地域に興味をもってもらえれば、移住者や旅行者が増えるなど、地域活性化につながります。
情報発信は一番手軽なSNSで
SNSの多くは拡散性が高く、基本無料で使用できます。
アカウント作成も容易なことから、手軽に情報発信を行うことが可能です。
また、発信の内容がターゲットに刺されば、「バズる」こともあり、爆発的に情報が拡散され大反響を呼ぶこともあります。
少ない手間で多くの人に地域の魅力を伝えられる可能性が高いSNSは、地域活性化に適してたツールと言えるでしょう。
自治体のSNS活用例
近頃は自治体でSNSの公式アカウントを運用していることが当たり前のようになってきました。
主な運用目的は、地域の住人に向けて防災や行政サービスのお知らせですが、一部の地域では地域振興や観光客誘致を目的にSNSを運用しています。
ここでは、両者のSNS運用例を紹介します。
災害時の情報発信ツール
ご自宅の水害リスクを皆さんは正確に把握していますか?
いざという時に、水害からご自身やご家族の命を適切に守ることが必要です。そこで、東京都では、住所地ごとの水害リスクや推奨される避難行動を住民の方々に直接お知らせする新しい事業を検討しております。#我が家の水害リスク診断書 pic.twitter.com/oRw9gptdq4
— 東京都 防災
(@tokyo_bousai) February
15, 2023
東京都では、地震や風水害等の都内の災害、防災対策、国民保護、河川の水防活動に関する情報などを発信しています。
地域振興や観光用に
【第40回全国都市緑化仙台フェア出店!】
緑の中でくりはらの美味しいに出会える!
第40回全国都市緑化仙台フェアの自治体PRブースに明日27日(土)、28日(日)の2日間出店致します!
栗原のお菓子等を揃えてお待ちしております!https://t.co/cb3MjQTO9c pic.twitter.com/aF97GdzxvZ— 栗原市観光物産協会
(@kurihara_kb) May 26, 2023
宮城県でいちばん大きな面積の田んぼの町「栗原市」では、市内のイベント、見どころ、美味しいものなどをSNSで発信しています。
SNSを地域活性化のための利用方法
地域活性化を果たすために、どのようにSNSを利用していくのかについて解説します。
SNSの特徴とは
テキスト形式が主体のTwitterや、画像や動画を主体とするInstagramなど、SNSによって特徴はさまざまです。
またSNSによって拡散性が高い、雰囲気を伝えやすいなど効果が変わってくることから、利用するユーザーの属性も異なります。
SNSを運用する際は、各SNSの特徴やユーザーの属性を把握することが重要です。
ターゲットと目的によって使い分ける
効果的にSNSを運用するには、ターゲットと目的によってSNSを使い分ける必要があります。
SNSごとの特徴やユーザーの属性を踏まえて、発信する内容に応じて利用するSNSを決めましょう。
例えば美しい風景や美味しい食材をアピールするなら、Instagramなどの画像や動画メインのSNSが最適です。
自治体SNSの盛り上がり
SNSを運用する自治体は日ごとに増えており、自治体の公式SNSは、Facebook、Instagram、YouTubeが利用います。
またこれらのSNSアカウントをフォローしているユーザーも多く、地域によっては住人の人数を大幅に上回るほど盛り上がっていることも。
こういったユーザーの一部は実際に観光でその地域を訪れたり、ふるさと納税の寄付を行ったりと地域活性化に貢献しています。
SNSやインフルエンサーマーケティングで集客するメリット
ここではSNS集客、特にインフルエンサーマーケティングについて解説します。
地域の魅力を伝えることができる
SNSでは言葉や画像、動画を用いて地域の魅力を伝えることができます。
しかしSNSに情報を投稿するだけでは、なかなか多くのユーザーに見てもらえません。
そこでインフルエンサー(世間に与える影響力が大きい人)の出番です。
フォロワーの多いインフルエンサーが地域の魅力を投稿することで、投稿の注目度が増し、認知拡大や集客に効果を発揮します。
このようなインフルエンサーを用いたマーケティングのことを、インフルエンサーマーケティングと呼びます。
ローカルインフルエンサーとは
インフルエンサーの中でも、特にローカルインフルエンサーと言われる人達は、特定地域の情報を発信しています。
ローカルインフルエンサーの多くは地域の住人に愛されており、SNSをあまり利用しない高年齢層にも一定の影響力があるのが特徴です。
全国で活躍すするインフルエンサーと比べるとフォロワー数が少なく、注目度は低いものの、地域への集客効果が期待できるため、地域活性化のパートナーとして適しています。
SNSごとの利用者属性
主要なSNSの利用者属性や特徴を解説します。
Instagramはこれまで画像メインのSNSとして知られてきました。
しかし最近では、ユーザーに動画を推奨する動きを見せていることから、画像と動画がメインと言っても良いでしょう。
画像と動画、どちらも視覚情報が重要なポイントとなります。
また若年層のユーザーが多いことから、若い世代に人気のインフルエンサーを起用することをおすすめします。
Twitterはテキスト主体のSNSで、拡散力が優れているのが特徴です。
多くのユーザーに知ってもらいたい情報や、期間限定イベントの告知などに適しています。
無料アカウントでは、全角文字140字という文字数の制限があるため、短文に情報をまとめる必要がありますが、イラストや画像で足りない情報を補うことも可能です。
Facebookは世界最大の実名制SNSで30代~60代のビジネスパーソンの利用が多く、信頼性の高い情報が流通します。そのためビジネス情報との親和性も高く、逆に炎上のリスクが低いメリットもあります。
YouTube
YouTubeはショート動画、ロング動画ともに投稿可能な動画SNSです。
インフルエンサーにVlog(ブログの動画版)で、地域の魅力を取り上げてもらえれば、多くの人に関心を持ってもらえるでしょう。
しかも動画は画像で表現できなかった細部の情報まで伝えられるメリットがあります。
自治体のSNSは基本も大切
自治体がSNS運用で成果を上げるなら、SNSの基本を押さえておく必要があります。
ここでは、SNSの基本のなかから重要なポイントをピックアップして解説します。
プロフィール設定
InstagramなどSNSには、個人アカウントとビジネスアカウントに分かれているものがあります。
ビジネスアカウントにすると、アカウントのフォロワー属性や各投稿のエンゲージメントなどがわかるインサイト機能が利用できます。
自治体でSNSを運用する場合は、必ず「ビジネスアカウント」でアカウントを開設するようにしましょう。
エフェクト、フィルター機能
Instagramなどの視覚情報を重視するSNSでは、エフェクトやフィルター機能といった画像を加工する機能を利用し、画像をよりきれいに表現することが大切です。
しかし、個々の画像ごとに異なる加工方法を行ってしまうとアカウントに統一感がなくなってしまいます。
画像を加工する際は、アカウント全体のカラーや雰囲気を崩さないよう注意しましょう。
検索されやすいハッシュタグを付ける
ハッシュダグで検索をするユーザーが多いことから、投稿に関するハッシュダグを付けると「いいね」数の増加など、エンゲージメント率を高める効果が期待できます。
特にInstagramではハッシュタグを付けることは当たり前となっています。
ハッシュタグはユーザーの検索意図を考慮して、実際に使いそうな言葉を設定しましょう。
位置情報の入力
SNSでは投稿ごとに位置情報を入れることも重要です。
地域について多くの人に知ってもらうためにも、地域や投稿時の周辺施設などは必ず入れるようにしましょう。
自治体の成功例は事前戦略が重要
SNSで成功している自治体の共通点として、「具体的な戦略に基づいてSNSを運用している」ことが挙げられます。
投稿の一つひとつが事前に練った戦略に基づいた内容であり、戦略にそぐわない内容の投稿は控えめです。
これらに鑑みると、事前戦略の重要性が伺えます。
正しい戦略をもって、投稿を継続することが成功のカギとなるでしょう。
双方向性を利用したSNS導入
SNS運用はTwitterやInstagram、Facebookなど、発信者がユーザーに向けて情報を発信するスタイルが主流です。
しかし近頃は、LINEなど双方向でコミュニケーションが取れるSNSを導入する地自体も増えつつあります。
双方向にコミュニケーションが取れる利点を生かし、例えばいじめや不登校などの相談窓口としての活用することで「深刻な悩みになる前に解決する手段」として期待されていたりします。
また、電話で話しにくいことでも、LINEなら相談しやすいといた声も多く寄せられているのもメリットの一つです。
しかし、相談の対応は専任の相談員が行なっていることが多いため、スムーズに対応するためには相当数の相談員を確保する必要があり、導入ハードルはやや高くなります。
AIの導入が進めばこれらの課題は解決に向かうため、今後に期待しましょう。
プロのサポートを受けて地域を活性化しよう
SNS運用は正しい戦略を基に文章や画層、動画を投稿し、ユーザーの反応を見て改善を繰り返す必要があります。
とはいえ、正しい戦略を練る段階で躓くケースが多く、SNSに取り組めない状況に陥ることもあるでしょう。
そういった場合は、SNS運用のプロにコンサルティングを依頼する方法がおすすめです。
費用はかかってしまいますが、ノウハウを持っているプロに戦略を始めSNS運用のポイントを教わることで、短期間で地域活性化を達成できる可能性があります。
予算に余裕がある場合は、SNS運用のプロのサポートを受けることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
SNS運用でCWMを利用する
クラウドWEBマスター(CWM)は低価格の月額固定でSNSやホームページの運用にプロの知見を使えるサービスです。
SNSの更新作業を請け負うだけでなく、調査から戦略設計、運用までをお客様と協業体制で行います。
基本料金は月額29,800円と低価格のため、「知識がなく、何から始めたらいいかわからない」といった方に最適なサービスです。SNSへ取り組むにあたり、効果の上がる取り組みいしていきたいという場合は、ぜひ検討してみてください。
まとめ
SNS運用は「戦略」と「継続」が重要なポイントです。
地域の特徴や魅力を多くの人にいかに伝えるのかを考え、長い期間をかけて発信していくことが大切です。
また、SNSと並行してホームページやECサイトなどWEBサービスを用意することで、情報発信の信頼性が増し、ブランディングが確立しやすくなります。
地域活性化や地域のプロモーションにWEBやSNSを活用したいという場合はお気軽にお問い合わせください。